お醤油を借りに来られてちとうれし〈他作)

全国紙一席の句だ。意味が分らなかったので妻に尋ねると「相手が親しみを感じてくれたことを喜んだ句ではないか?」と言う。「なーるほど」了解。
うがった見方ををすれば、これは相手が親しみを売ってきたもの。逆に自分から親しみを売った事例を知っているので紹介しよう。友人ができぬ宿舎の奥さん。夕立がきたので、知人の奥さんの家の布団を取り込んであげたという。ここまでは良かったが、まだ洗濯機の中に洗濯物が残っているのが目につき、夕立も止み下着にいたるまでごていねいに干してあげたとか?これぞ親切を地で行く『過ぎたるは及ばざるが如し』のお手本だ。