いやな虫つぶした記憶残る指(他作)

この句は読んであまり心地良いものではないので、即席だが心地良い句を紹介しよう。
「かずおさん握った感触まだ残る」・・・・
高校同級生の女の子の実話を詠んだ句だ。「かずおさん」とあえてひらがなを使ったが、我々の高校時代と言えば、「高校三年生」や「修学旅行」を歌う「舟木一夫」は憧れの的だった。広島に舟木一夫がリサイタルで来たとき同級生は歌の合間に花束を渡して握手を求め、腕にマジックでサインまでもらった。母親の話では「消えるから」と当分の間、風呂に入らなかったとか?
脳は大体苦しいことは忘れ、楽しいことは記憶するシステムになっているようだ。
体感記憶もそうであって欲しいものだ。
体の記憶も結局は脳の記憶ではないか!と言われそうだが、私は違うと思う。
我々が、漢字が手で書けるのは小中学時代、繰り返し同じ漢字を書いた成果である。それは体で覚えたものであり頭で覚えたものではないことを考えても明らかだ。
スポーツは全てそうであろう。