予告して立ち入り調査する無意味(他作)

私は昭和51年から55年までの4年間「郵便局の「会計監査」の仕事をさせてもらった。都会の大きな中央郵便局から離島僻地の小さな無集配郵便局に至るまで中国地方約三百局の監査に行った。
「会計監査」は多額の現金や切手が適切に扱われているどうか監査するのが目的であり『絶対に無通告』である。万が一『監査の実施』が事前に漏れた場合は急遽中止が監査員に通知されるほど『無通告』ということに関しては厳しかった。
『無通告』であるがゆえに監査員が苦しかったのは局長や職員に頼んで宿が取ってもらえなかったこと。しかし、自分でやっと、宿の確保をして、明日行く郵便局の位置を確認するため古い町並みを散策したり香り良い離島の潮風を嗅ぐのは一人旅でしかできない旅情が味わえ何とも楽しい気分でもあった。
そして、翌朝の監査当日は
『無通告慌てる姿また楽し』・・・となる。(失礼容赦を!)