土産物自分の好きな物を買う(他作)

『土産』と一口に言っても意味は二つ。一つは旅先で知人や親しい人にあげる目的でその土地の名産品を買う場合の「土産」。
二つ目は知人縁者宅を訪問する際に感謝を込めて持って行く「手土産」。
この句は当然ながら前者を指す。
他人に自分の好きな物を上げたい気持ちは何も『土産』に限ったことではない。「歳暮」も「中元」も全く同じ。沢山並んだ商品の中から、自分の好きな商品を選択して送るのが実態ではないか?
ただ、『自分が好きな物=相手も好き』と言う間違った考え方をすると、せっかくの自分の誠意も相手に伝わらないので要注意だ。
かって現役時代、知人から毎年歳暮にウイスキーが贈られた。私は専らビール党であり酒やウイスキーは全く飲まない。くれた人の気持ちは充分伝わったが嬉しさは半分であった。これも数年続くと『実はウイスキーは飲まないので」と言うに言われず、その状況が当分続きお互いの転勤で無くなった。
私はビールは完全に「キリン」。実家は「キリン」以外だったので帰省の際はいつも確認する状況である。