子も巣立ち妻と二人でする花火(他作)

この句は小さい子どもがして喜ぶ花火を五十路を越えた夫婦がして『ああきれい!』と喜ぶ姿を連想させるところが面白い。そばで小犬でも見ているのだろうか?
何とも寂しいとも幸せとも言えない複雑な気持ちの句だ。
同じ環境になっても私は花火はしない。この句を読んで即座に思い出したのは、
誰かの名句『絶やさぬよう夫婦会話の種探す』。
『子の巣立ち』はこの作者だけではない。誰もが通過する道。
冒頭の句は大きな問題を我々団塊世代に問いかけたとも受け取れる。
私ならば
『子も巣立ち妻とちっちゃな旅をする』という楽しみ方をしたい。