くすぐって笑わせたいな北のアナ(他作)

ニュースやワイド番組で頻繁に流れてくる北朝鮮からの朝鮮中央放送平壌放送を見るとこの句のように感じることも多い。
私も、どうしてあれほど緊張して怒鳴るように話さなければならないのだろうかと思う。
理由は、朝鮮語西北方言のイントネーションと政治演説口調が重なっているから、日本人には怒っているように聞こえると言う人もいる。
調べると、どうやらそんな単純なものではないようである。
北朝鮮には放送員の教本に当たる『放送員話術』がある。それによると、『我が放送は、偉大な金日成主義を実践する最も鋭利な思想的武器である』と先ず延べ、『もちろん放送内容によっては強く叫んで話す場合もあり、順々に解説するように話すこともある。しかし、どんな場合でも放送員が言葉の気迫を失ってはならない』と書かれているという。
なお、北朝鮮のアナウンサーは一般の放送員のほか『功労放送員』『人員放送員』という称号を持つ者がいるという。ちなみに、金正日総書記の動静を伝えるテレビニュースによく登場する女性アナリ・チュンヒさんは最上級の『人員放送員』の称号を持つ。
このような北のアナに対してくすぐって笑わせるなど低次元過ぎる問題だが、もしくすぐってバレれば『金日成主義の実践に大きな傷を付けた』という理由で『政治収容所行き』→『強制労働』→『過労死』はまず間違いないところ。
『いたずらも命懸けです北の空』
中一の時『マツモト』君というクラスメートが北へ帰って行った。あれから45年余り、『北の厳しさ』をニュースで見る度彼のことをどうしているかなと心配する私です。