冬バテと言い方がない不思議(他作)

「春夏秋冬」四季があって『バテ』の言葉があるのは『夏バテ』だけ。
夏バテの原因は暑さよりむしろ湿度。汗をかくと皮膚がべとつき、この不快さが自律神経に影響、内臓器官の働きを低下させ胃腸が活発に働かなくなり、食欲減退する。
これに「暑い夜」が重なり眠れないため、次第に体力が落ち、元気がなくなる状態を『夏バテ』というそうだ。
以上のことから考えると冬は空気が乾燥するので、湿度の点からの『冬バテ』はない。
とは言え、冬の外気温は低下し、それに伴い我々の体温も下がる。
一方で室温は暖房されているため大変暖かい。
体温と室温との差がストレスを生み、これが暖房の効き過ぎ等による体調不調という名の『冬バテ』をもたらす。

視点変えてみよう。
冬は忘年会、新年宴会等何かと飲む機会が多い。
今までのバテる機会は湿度や温度だったが、アルコールでバテる機会が多いことも無視できない。
これを『冬バテ』と呼ぶかどうかは別問題。

さて『春バテ』、この言葉はない。私があえて充てるとすれば、新入生や新入社員等環境が変わった者が学校や会社に『行きたくない』という『五月病』。行きたくないほど心が『バテる』のならば『春バテ』の言葉も当たらずとも遠からじ。
この時期は『ゴールデンウィークの遊びでバテた』というのも該当するだろう。
残った『秋バテ』。昨年のような猛暑だと、『『猛暑後遺症』が『秋バテ』と呼べるかも知れない。
冒頭の句の問題提起により、四季のバテ言葉や状況を無理矢理考えたが、そんなくだらないことを考えるより、『バテ』を考える上で手っ取り早いのは身近に次のものがある。
『勝つ手ない妻とのケンカバテました』
『変化球上司の球に部下はバテ』
『努力などあざ笑ってるダイエット』