何故みんな故人になると褒められる(他作)

「通夜」や「葬儀」の席では亡くなった人はどんな人でも『良い人だったのに』と言って死を悼まれる。少々人に嫌われたとか、奇人変人だったとかはあまり関係ない。
この状景を見て、子どもが『何故だろうか?』と素朴な疑問を抱くのは無理もない。
子どもだって『良い人』と『そうでない人(良くない人)』を識別できる目くらいは養っている。
今まで「良くない」と思っていた人が通夜・葬儀の席で突如逆転「良い人」になるとビックリして大人の世界に戸惑いを覚えるだろう。
私自身、実は同じ疑問を持っていた。
小学校の時先生から聞いた理由は『人は死んでも耳だけは生きている。だから坊さんのお経はみな聞いている。後ろの方でコソコソ自分の悪口を言うのもみな聞いているから参列者は死んだ人に恨まれないようみな褒めているんだよ』。この時点では一応納得。
その後、新聞の医学関係記事で『脳死が人の死であっても、人の死は必ずしも体内の細胞や臓器の死を伴うものではない』を読み、理論的裏付けができたようで再度納得はしたが・・??