支持率に鈍感力で立ち向かう(他作)

渡辺純一の著書『鈍感力』は今や流行語になったことば。
従来は相手の心を重んじる繊細さが要求され、逆に相手の心を考えないで行動する鈍感な心は社会から排除されると考えられていた。
しかし、著者はそれを否定、『鈍感さを正面に出し小さなことに、あくせくしないでゆったり生きていくほうが集団の中で最後に勝ち残ることができる』と説いている。
今日の新聞によると、安倍内閣の支持率は発足以来最低の33.5%になった。『美しい国日本』と繊細な心を見せる安倍総理がこの数字をどれほど気にしていることか?
前小泉総理は幹事長等に対し『目先のことに鈍感になれ、鈍感力が大事である。支持率の上がり下がりを一々気にかけるな』と言ったらしい。
『鈍感力』は生きて行く上で必要だろうが、漠然と『鈍感』になったところで『打てど響かぬ人間』に成り代るだけ。『自分の大きい達成目標』があって初めて『鈍感力』が力を発揮し、誰に何と言われようが馬耳東風で聞き流すことができ、大きな目標をやり抜くことができるだろう。
小泉さんの例に見られるように『鈍感力』は『奇人・変人』に相通ずるところがあるようだ。