大関は八番勝てば休みゃいい(他作)

この句は最近『角番大関』が増え、大関が弱体化していることを皮肉って詠んだものだろう。
短期間に横綱朝青龍に20回もの優勝を許したのは、三役の責任であり特に大関の責任重大。
そんな中で、今回の横綱白鵬の誕生は、大相撲にとって大変喜ばしいこと。
昔は、九勝止まりの大関は弱い大関の象徴とされ『九六(くんろく)大関』と不名誉な名称で呼ばれた。時代は変って、今は一応『八番』勝ち、二場所連続負け越して大関を陥落しなければ『OK』という甘い見方となった。
『角番大関史上記録』を持つのは、魁皇の10回だ。
幕内力士の中で最も人気力士は全身に闘志みなぎらす高見盛
次は勝っても負けても真面目な態度を崩さないこの『大関魁皇』だ。私も『魁皇』は大好きだ。『角番大関』を10回も経験しながら、現在も大関の地位にいるということは、彼の努力以外の何物でもない。
『ここ一番で大関を陥落』というときでも彼は、顔色一つ変えず落ち着いた様子をしている。そこに彼の懐の深さ、『人間的な魅力』を感じる。
冒頭の句は無責任なファンの句かも知れない。相撲を知っていない人は当然意味不明だろうし、私のようにある程度知っている人間にもピンとこない。
無責任感を取り除いて同趣旨で詠むならば、
大関は八番勝つのに命がけ』と詠んだらどうだろうか?