銭出して叱られに行く教習所(他作)

この句を読んで、私も『昭和44年に通った広島市内の自動車学校の教官によく叱られたなあ』と、古い記憶ながら全く同感だ。学校の経費は当時の金で13万くらいだった。
仕事を終えて夕方通っていた。
仕事でいい加減疲れているのに教習車に乗って少しでも迷うと助手席の教官が、私の左脚を強くたたき、馬鹿にした口調で『コラッ違おうがい!どこに行きょーるんなら』と叫ばれたことを悪夢のように時々思い出す。教官の名は確か『ヤマグチ』だったと記憶する。
私は当時独身寮に入っていたが、『何で給与の3倍もの大金を払って習っているのにそれまで経験したこともないような厳しさで怒られなければならないのか』と毎日腹の立つ思いでベッドに入っていた。
自動車学校はサービス業か何だか知らないが、世間のサービス業は30年前と今は大きな様変わりして良くなっている。冒頭の句をある新聞で目にして、今も同じ実態があるのかとビックリして『今日の一句』に採用した。私事ばかり連ねているが、大学2年の末娘が春休み開始直後から、自動車学校に通い、バイトと二足のわらじをはいて一週間前順調に仮免合格。余り叱られてない様子。変な話だが、昔広島市南区の自動車学校では全体的に教官が女性生徒にえこひいきしていることが判明。新聞沙汰になったことがある。,こんなことを考えると父親としてはいらぬ心配も。
ちなみに、冒頭の句の作者は男性だ。