そうならばお墓はいらぬ千の風(他作)

紅白でテノール歌手の秋川雅史が歌った『千の風になって』は今では大変有名になった。「亡くなれば骨となり墓に入る」というのではあまりに夢がない。
この句は
『私のお墓の前で 泣かないでください そこに私はいません 眠ってなんかいません』と
『私のお墓の前で 泣かないでください そこに私はいません 死んでなんかいません』を
指摘して詠んだもの。
この歌が最も受けるのはそこの部分と『千の風になって・・・・します』と続く部分だろう。墓の中で眠ったり死んだり静止していたのでは、『千の風』という良い意味での魂となって大きな空を舞うことはできない。花や小鳥、キラキラ夜空を見て自分の生まれ変わりの姿があると考えると、これほど夢の世界はない。
老人クラブ等でこの歌が流行だそうだ。
墓の必要性は別にして『死に対して希望を抱かせ死を明るいものとして捉えさせているところに『千の風になって』の人気の秘密があるように思う。
作詞者は諸説あるようだが、有力なのはアメリカ人女性『メアリー・フライ』らしい。
是非覚えたい歌だ。