サバ読んだけれど敬語使われる(他作)

『サバ』を読むのは日常誰でもがやっていること。この句を読むと、まるですごく悪いことをした人が敬語で呼ばれるのを見て楽しんでいるようだ。
『刑務所を出ても敬語使われる』の句と同感覚に受け取っているようにも思える。
さて、冒頭の句の、『サバを読む』とは、「自分の得になるように年齢等数をごまかす」ことの意味ををいう。語源が面白いので一寸触れると、魚市場などで魚の数を数えるとき、痛み易い鯖は早口で数えて箱に投げ入れるため、後から数え直すと実数と違うことが多かったことからという。
『アンケート分からないわとサバを読み』、この句のように若返った積りで一人悦に入っている女性が何と多いことか。