読み返すことはないのに切り抜き魔(他作)

悪魔呼ばわりしているが、本質をしっかり突いた句だ。
知人の女性が、『旦那が新聞を切り抜いてくれるのは一向に構わないが、読みもしないのに部屋の片隅に積んでいるので、掃除をするにも邪魔になって困る』と漏らしていたことを思い出す。
私にもややそ傾向があり、耳のかゆい思いで聞いた。
 切り抜いたものを昔はB4大の用紙に几帳面に張る癖があったが、今は『年金関係』とか『名文の投稿』とか興味あるものだけ切り抜いて市販のクリアーファイルにはせている。それだってはっきり言って『読み返す』ことはあまりない。
では、なぜ面倒な切り抜きをするか?いうことになる。私の場合、一旦得た知識は常に自分のものとして身近に保管して『必要なとき使うという安心感を得たい』という気持ちが働くからである。本にしても図書館で借りるよりは書店で買って手元に置く方を好むタイプである。