明日来いと言われて迷う午前二時他作)

時計による時刻と体感時刻のギャップを詠んだ面白い句だ。体感時刻は寝ない限り暦が翌日に切り替わらない。時計は人間が寝ようが寝まいが容赦なく時を刻む。
飲みが深夜に及び午後二時頃別れることとなったとき、たいての場合「じゃあ、またあした」と言って別れ「じゃあ、今朝また」とは言わない。
「寝なければ明日にならない」とか「昼食を取らなければ午後にならない」とか日本語の曖昧さがここにあるようだ。
冒頭の句は日本語の曖昧さを厳しく指摘した句と言えるかも知れない。