本を貸す上げるつもりでいれば楽(他作)

誰でも一度や二度経験したことがあるだろう。友達が「本を貸してくれ」と言えば、貸して減るものではなく、断る理由がないので大抵の場合貸す。
ただ、「本」というものの性質上、句のように貸したら最後いつまでも相手から返って来ないことは度々ある。
本を貸す時、貸す人は例外なく「いつでもいいから」と言うが、これは『この本はまだ私は要るから』と言う意思表示なのだ。でなければ、あっさり「差し上げます」と言うだろう。借りる人によってはこれを早合点して『いつでもいいということはくれるということか?』と自分流に理解インプットしてしまう。借りた人のマナーとしては、ここで「遅くともいつまでには返す」旨はっきり告げておかねばならない。
私は本や金の貸し借りは嫌いだ。息子が学生だった頃「あいつとあいつに何万円貸している」と平気で言うので、「学生だてらにその金はどこから出ていると思うか?」と叱ったことがある。
私は現金の貸し借りの経験はほとんどない。強いて言えば、一緒に飲みに行ってその場の割り勘を立て替えてもらった程度である。
金や物の貸借関係がルーズになると友人関係が徐々に壊れていくことは間違いない。