母と娘に老人健診通知来る(他作)

老人健診とは市町村が65歳以上のお年寄りを対象に9月から10月にかけて行う健康診断をいう。
老々世帯が多くなっている現在、母娘に同時に通知があっても別に珍しいことではない。娘が65歳ならば母親は90歳前後だろう。2005年の厚生労働省のデータによると、日本人の平均寿命は女性85、49歳、男性78、53歳で女性は世界一だ。
上の句の『母』と『娘』はいずれも女性だ。実態としては勿論『父』と『娘』の場合もあるが、平均寿命で女性が男性より約7年も長生きしていることを考慮して、この方が句としてピンとくるので『母』と『娘』としたのだろう。
作者がどこまで考えて詠んだかは別として男性は、女性より外で働くことが多くそのストレスのため早死にしている実態が隠されている実態を考えると現役時馬車馬のように働いてきた男性が哀れにもなってくる。
高齢化社会は年金・医療・福祉から考えて「財源の出」ばかりで大変な社会到来。
「財源の入」となるのは子出産。冒頭の句に習って詠んで見よう。
『母と娘が一緒に産科で診てもらい』
世のお母さん方は自分の娘が結婚すれば「やっと片付いた」と一安心するのが普通。もし健康が許せば嫁いだ娘とどちらが先に子を作るか競って欲しいもの。少子化対策抜本策がないようだ殻、お国のためになるのでは?